No.11「100年先」2010.12.01更新
上野にある国立科学博物館に行ってきました。期間限定で「空と宇宙展」という企画展をやっています。鳥のように自由に空を飛べたなら、誰しもそんなことをいちどは考えたことがあると思います。私が小さい頃の憧れの職業はパイロットが常に上位を占めていました。飛行機乗りにはなれませんでしたが、今でもいちどは空を飛べたならと思うことがあります。
日本における飛行機の歴史はちょうど100年になるそうです。ライト兄弟の飛行機の発明に遅れること8年動力を使った飛行機が完成したのです。明治維新を成し遂げ欧米に追いつき追い越せと数々の産業の勃興期にあたります。長い人類の歴史の中で100年と言うとほんの少し前の気もしますが、その間飛躍的な発展を遂げました。
飛行機がはじめて空を飛んだ時、熱気球や飛行船、グライダーは存在していましたが、自らの力で飛ぶことの出来る飛行機は実現しないと考えられており、最初は社会的に認められることはなかったそうです。しかし、その後の世界大戦で飛行機の重要性が認められると、こぞって研究が始まり、瞬く間に技術が進化してゆきました。
二度の大戦を経て、より早くより多くの人や荷物を運べるように飛行機は人々の身近な乗り物になってゆきます。わずか100年という時間で大空を手に入れた人類は地球以外の天体にも降り立つことになりました。

住まいの基本的な成り立ちは100年前と大きく変わってはいませんが、性能という観点から見れば、断熱材の普及や電気設備、サッシやキッチンなどの住宅設備は飛躍的に向上しています。しかし、これから先100年も、住まいにとっていちばん大切な家族を幸せにする器という考え方が変わることはありません。そして性能だけが取り上げられる住まいがたとえ快適であろうとも、周りの自然との呼応の中で住まいはあり続けます。住まいはどんなに科学が発展しようとも、都市に建てられていたとしても自然の中に存在し続けるのです。そのことは100年、200年、300年経っても変わらない普遍的なことでしょう。自然と呼応できる周りの環境を取り入れた、住む人、つくる人、地球や社会に対して「やさしく・たのしく・きもちいい」住まいをつくって行きたいと思います。
(佐藤 正志)
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