建物レポート

イベント報告 | 8月の見学会(10年目の住まいの見学会)

見学会は8月の末、予報は雨でしたが曇天。しかし、雨雲が出て湿度も高いせいか、気温のわりに、体感温度が高く感じる日でした。
今回は、9年2ヶ月が経った木の住まいの見学会です。
「ひとつの話題」で報告としてみます。

 

この住まいの床材は、木の中でも堅めなクリの木。
見学会に参加された方には、実際の床材を目で見て、足で歩いて、9年を過ぎたムク材の床を感じて頂きました。

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そして、住まい手さんからは、「実は、普段の掃除だけで、9年間特別な手入れはしていない」というお話、聞いてしまいました・・・。
この床を言葉にしてみると、「合板の床に見られるような、塗装の剥がれや色落ちはなく、色合いにムク材特有な濃淡が加わり深みが増していた」といったところです。そもそも、木そのものを活かすために塗装は行わないので、剥げようがありません!
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私たちの見学会に幾度か参加されている方からは、「この前の家(の床材)とは、種類が違うでしょ。感触が違うわね」と、ムク材の中での違いまでも、足で感じとっていました。ここまでいくと、“ムク床マイスター”ですね。そばにいた方も新たに興味を持たれていました。

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既に定年退職されている住まい手さん、転勤が多くいろいろな“住まい”を経験されてきた方ですが、この住まいについて、気持ちいい住み心地を、たくさん披露してくださいました。
そして最後には、「(木匠に)騙され続けようと思います」なんて、ジョーク(・・・ですよね!)を言っていただけました。

 

見学会はいい掃除の機会だった、ともおっしゃっていただいた住まい手さんに感謝です。有難うございました。

 

今回も話題に出ましたが、よくムク材の特徴は、経年劣化ではなく経年変化、と聞きます。・・・私もムク材になぞらえられる様になり、“ムク床マイスター”に認めて頂くようにならないとです。。

 

ご要望もありましたので、また来月の見学会、計画致します。
(安間稔)