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土に還るものがよい

事務所の前の歩道の植え込みは、掃除をしても心ない人たちによって汚されてしまいます。
どこからか運ばれてきたお菓子の包み紙、ジュースの空き缶、タバコのフィルターなどです。
先日も会社の看板を立てているスペースを花壇に造り替えたときですが、砂利に混じって何十年も前に捨てられたプラスチックなどのゴミがたくさん出てきました。

 

 

紙や綿などの植物を原料とする自然のものなら、とっくに分解されて土に還っていたことでしょう。
もともと、昔から身の回りにあるものは、自然にできたものを原材料として、人の手が加われて出来たものです。衣類や住まいは自然界に存在するもので作られたわけで、使われなくなったり、処分されても、いずれは自然に還り、また他の用途として利用される循環を繰り返していました。人間の生活も自然の営みの中ではその一部でしかありません。

 

 

しかし現在、住まいの周りを見渡せば、石油を原料とする自然界では作れない工業製品が溢れています。
住宅で使われる材料でも、無垢の木のように反ったり狂ったりせず、安価で大量生産が可能な合成樹脂を使った「にせものの木」が氾濫しています。
扱いやすいとか、便利とかいった、使うほうの都合だけで、判断してしまって良いものでしょうか。

 

 

これだけ便利になった、現代社会において、プラスチックなどの安価で耐久性の高い素材を使わないで生活することは難しいのかも知れませんが、自然に還る素材で機能を満たすことが出来るのならば、積極的に利用してゆきたいと思います。
焼却することでしか処分できないものより、時間が掛かっても、自然の営みで還ってゆく物の方が良いと思いませんか。

 

 

(佐藤 正志)