さしがねの知恵

さしがねとは、大工さんの三種の神器ともいえる道具のひとつで、
L字型のシンプルなこの定規が、
実は知恵の塊なのです。

このコラム集は、そんな大工さんのさしがねにちなんで、
昔ながらの知恵や工夫を、今の暮らしに生かそうというコーナーです。

四季を感じることのできる暮らしや、
多少手間はかかるけれど
豊かな暮らしとは何か?というコラムや、
それ以外にもちょっとした住まいのお手入れ方法などもご紹介していきます。

第6話 ~ 壁に物を取り付けるには?

普段から壁に物を取り付けたいけれど、どうすれば良いか分からない方もいらっしゃるのではないでしょうか。
また、地震に備えて、壁に金具を取り付けて固定したいですね。

 

今回は、壁に何かを取り付ける方法をご紹介したいと思います。

 

壁の下地材には石膏ボードという建材が使われています。
文字通り石膏で出来た1.2㎝厚の板で釘やネジは利きません。

 

 

在来工法やツーバイフォー住宅では、一般的に石膏ボードの下地として木が使われています。この壁の下地材は一定の間隔で入っており、そこに釘やネジをきかせれば、しっかり固定することができます。
下地の場所が分からない場合の簡単な方法としては、とんとんと叩く方法の他に、冷蔵庫のドアにくっついている様なマグネットを使います。
下地の位置は、石膏ボードを貼るときに使っている金物の場所をマグネットを動かしながら探します。
一般的なビニールクロスは薄いので、クロスの上からでも探すことができます。1ヵ所見つかったら、それを頼りに、メジャーを使って45.5㎝ごとの縦に入っている下地を探します。大きな窓サッシの脇には、たいてい柱が入っているので、そこを頼りに探しても良いかもしれません。

 

小さな額縁など軽いものを吊るす時は、石膏ボードだけで利かせられる専用の金具もあります。取付け場所を選ばないので、とても重宝します。
スーパーやホームセンターに行けば色々な種類のものが置いております。
金具によって1kgから8kg等の耐えられる重さが決まっていて、1ヶ数百円で売っているようです。
吊り下げるものの重さをあらかじめ量ってから買いに行くと良いかもしれません。

(佐藤 正志