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リフォーム・小工事

お寺の庫裡のリノベーション工事が始まっています

「庫裡」は難しい漢字ですが、「くり」と読み、元々の意味は、寺院の厨房のことを言います。
一般的には、お寺のご住職の住まいの部分や、ご法事の待合所や寺務所などを兼ねることもあります。

築40年のこのお寺の庫裡に今回全面的に手を入れます。
スケルトンにしてみると、構造躯体が図面とは全く異なっています。
また何度もリフォームを繰り返しているので、継ぎ接ぎだらけです。
無理に柱を抜いているところなどを一度リセットして、できる限りの補強をかけて行きます。

 

柱と梁の接合部には、舟肘木(ふなひじき)と呼ばれる接合部になっていて、がっちり3か所にほぞが入っています。
元々のつくりは、寺社建築の流れを組むしっかりしたつくりになっています。

 

 

ただほとんどが和室だったため、耐力壁が少なく、当時の大工さんが危なそうなところにつっかえ棒のように筋交のようなものを入れているという状態です。

 

 

舟肘木は外さずに金物で補強をし、新しく入れる柱は、現代の金物で固定します。
構造の壁をバランスよく配置し、柱と梁を適切な金物で緊結していきます。
まずは、骨組みから整えたいと思います。

長丁場になりますが、ひとつひとつ丁寧に進めていきたいと思います。

 

(bun)