スタッフブログ

住まいのメンテナンス

ピンホール

読んで字のごとく、「針先で開けたような穴」という意味ですが、今回のピンホールは、まさにそんな感じの穴でした。

 

 

かれこれ16年近くお世話になっている賃貸マンションのオーナーさんがいらっしゃいますが、築34年の建物なので老朽化が進み、空いたお部屋から順繰りに配管を含めた設備まわりの交換をしている最中です。

通常私たちはマンション管理、メンテナンスなどのお仕事はやっていないのですが、昨日漏水の連絡があり、水道屋さんの川村さんと大工の関くんと3人で夕方各所から駆け付けました。

漏水しているお部屋に入らせてもらうと、まるで雨が降っているかのように、部屋のあちこちから水が垂れています。
この感じでは、上階のコンクリートスラブの上は水が溜まってプールになっているのではないかと不安がよぎります。

 

オーナーさんの住宅部分である上階の様子を見に行きます。
真上には、洗面所、浴室、WC、WCの手洗いなど、水回りが集中しています。
まずは、比較的簡単に補修ができる押入の床を開けてみます。各所に隣接しているので、水がどちらから来ているか見極められそうです。
床下は10センチもなく、根太が邪魔して奥までは見通せませんが、どうやらWCの方向から来ているっぽい。。。
次にWCの床を開口すると、WC下のスラブには1~2センチ程度水が溜まっていて、どこからかシューシュー音がしています。
さて、湯の管か水の管か??
ボイラーの止水栓を止めてみると、音がやみました。
予想通り、湯の管で確定です。
WCの下を通っている湯の管は浴室とWC内についている小型の洗面化粧台のふたつに絞られました。
浴室は在来工法のタイル張り。こちらの漏水だとモルタルに管が埋設されていて厄介です。。。
次に、WC内についている洗面化粧台を取外し、その下の床を開口してみます。

 

原因箇所発見!
洗面化粧台につながる湯の配管(銅管)から水が噴き出しています。

とりあえず応急処置をして、漏水を止め、床下の水を雑巾に吸わせて絞り出しました。
下階の雨はぽつんぽつんと納まってきています。
メーターも回らなくなったので、とりあえずはこの一か所で納まったようです。。

 


マジックでマルをしているところに穴が開いています。
肉眼ではわかりません。

 

光を通すと少しわかりますか??

 

こんなに小さな穴が原因で今回のようなことになってしまいます。。。

後日今回交換可能な洗面台から押入れまでの間は樹脂管に変更することにします。
近々にまずはお風呂替えから、他の箇所もエリアごとに床を剥がして、配管替えをやっていくことを依頼されました。

 

築年数の経ったマンションのリフォームをご検討の方には、配管の仕様を確認し、湯の管が銅管だった場合は、更新をお勧めしています。
床を張り替えなければならず、大掛かりになってしまいますが、後々のリスクを考えたら、優先順位はかなり高いと私は思っています。

 

(bun)