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設計・家づくりのはなし

シャチセンツギから・・大工さん手刻み中のはなし。

先日とあるお寺の東屋を見ていたら、
ふと、これって2方向から刺さっているけど、どうなっているの?!と思い、首をかしげていると、
一緒にいたうちの社長がちらっと見るなりすぐに「これはシャチセンツギ、上から見てごらん!」

 

 

さすが(元?現?)大工さん!でも上からって・・??と見てみるとこんな感じになっています。

 

 

まだよくわかっていない。。
調べてみるとこういう構造でした!

 


(出典:一般社団法人職人がつくる木の家ネット)

 

「車知栓継ぎ」とは、横からほぞ刺しになっていて、ほぞが抜けないように上から栓をしているのですね!
大工さんってすごい!いつもながら感心してしまいます。

そんなうちの大工さんたちは、今新築の構造材を手刻みしています。

手刻みって・・・?
今どき、私たちが木の家を建てるとき、柱や梁などのほとんどの部材の接合部分が機械加工されて、プレカット工場から現場にやってきます。
でも私たちは若い大工さんたちの技術向上のために条件があう時は、昔ながらの方法で墨をつけてノミで「継手・仕口」の加工をします。

今日は大工さんはお休みの日ですが、作業場をのぞいてみると、加工を任されている津島くん(通称:つっちー)の几帳面さが随所に伺えました。

 

 

 

これは、大工さんの図面である「手板」

 

 

加工の指示図でもあり、このあとみんなでいっせいに材料を組み上げる「建て方」の際には、
組み立て図の役割もしています。

 

これはすでに加工が終わった構造材です。

 

 

そしてこちらはつっちーが墨付けを終え、他の大工さんが刻むのを待っている材料です。

 

 

何百本もの材料を1本1本丁寧に加工していきます。
そして8月上旬頃には建て方の予定です。
つっちー頑張って!

 

P.S. 昔ながらの知恵や工夫を、今の暮らしに生かそうという「さしがねの知恵」コラム、今月号UPしましたので、あわせてご覧ください。

今月は、「和の食と薬味と器と、梅雨どき。」というお話です。

(bun)