建物レポート

イベント報告 | 10月の見学会(骨組み&2年目の住まいの見学会)

10月の末なのに、ここ1週間の中で気温が25℃を超える夏日もありました。でも当日は14℃。
冬から春へ向かう時の14℃とは、体感温度が全く違い、とても寒い日の見学会でした。

 

第一部の「骨組み見学会」では、建つその場所の地盤の状況から始まり、建物が受ける風や地震など外力に対しての考え方・対応の仕方、また、暑さ寒さ対策などについての説明をさせて頂きました。現場だからでしょうか、うちの社長は、いつになく身振り手振り付きで話しが止まらないのは、大工でもあるからでしょう。ご参加された方々にとって興味を持って聞いて頂けましたでしょうか・・・。

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とはいえ主眼としては、
住まい手さんと私たちつくり手の「考え方と感覚」が共有できるとうれしく思います。

個々の部品やその数値性能、オリジナル製品なども、家を決める大切な要素ですが、このような“アナログ的な雰囲気”も合っていることが大切と思っています。

 

今日は日曜日なので休んでいますが、うちの棟梁はじめ大工たちの、ここの現場での様子も載せてみました。

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大ちゃん、まー、まさひろと、ひろしです。。
建て主さんと大工たち、お互いに顔の知りあった同士のほうが、きもちいい住まいに、また一歩近づきますものね。

 

とそして、

第二部は車で15分場所を移して、既に住み始めて2年目の暮らしが始まっている住まいへの訪問・見学です。

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第一部の現場とは違い今度は家の中。今年で一番気温の上がらなかった一日でしたが、家の中は暖かでした。

 

よく「木はあたたかい」と聞きますが、木が発熱しているわけではなく、物理的に言うと、
「木って、肌と接している所から体温を奪いにくい性質があるから、冷たいと感じないんだね」となります。
そして、
「でも、“木”だって、強い塗膜で覆われてしまったら、その性質は発揮できないね・・・」と、
それに、
「同じ“ムクの木”といっても、その熱の奪い方には樹種によって違いがあるんだよ・・・」と、つながってくるのです。。・・・まァ、家族でこんな会話をしたら、つまんないですけど、ほんとの話なんです。

 

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夏の西日対策にとった部屋の配置計画、急な雨でも慌てることのない洗濯物の干し場、雨が降られてからなどの室内干しの場所のこと、台所の配膳カウンターの工夫などなど、その場所とその家族だからこその私たちの提案と、その実体験を聞くことができました。

 

それから、ムクの床材ならではの独特の風合いの変化も始まっていました。ご家族と共に年を重ね、馴染んでいくことでしょう。
寛ぎの日曜日の午前中でしたが、見学にご協力を頂きまして本当に有難うございました。

 

物理的にだけでなく、なにか気持ちまで暖まる気がしました。
・・・「やっぱり木の家はあったか」でした!!

(安間稔)