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きもちの良い場所
何年もお住まいの方から、庭にデッキを作って欲しいと頼まれました。
普段からお友達も多く、人が集まるとバーベキューコンロを出して楽しくお食事をされているそうです。
広くゆったりとした庭ですが、くつろぐような場所はなく、キャンプ用の椅子やテーブルを持ち出してはBBQを楽しんでいました。 掃き出しのサッシのすぐ外は土間のたたきがあり、サンダルに履き替えればすぐ外に出れるのですが、中と外を繋ぐようなものはなく、空間が分断されてしまっていました。庭の一部に外のような中のような、デッキという新しい空間が生まれました。
住まいは当たり前のことですが、雄大な景色が望めるような場所でなくとも、自然の中に存在し係わり合いを持ちながら建っています。
どんなに優れた空調設備で室内が管理されたとしても、窓を開けることなく、陽の光を浴びることなく暮らすことは出来ません。
むしろ積極的に外との関係を作って、自然を取り込む住まいのあり方が必要だと思います。
先日、完成してお引渡しした時のことです。2階にサンルームのような日当たりの良い居間があり、趣味のキルトを楽しんでいます。
デッキが出来るまでは、冬になると外に出るのが億劫になり、木々の手入れや庭に出る機会が減ってしまっていたそうです。新しく出来たデッキのおかげで、外に出て陽だまりで寛いだり、キルトを楽しむようになり、おろそかにしていた庭の手入れもしてみようと思うようになったそうです。
奥様からお話を伺いながら、冬の陽だまりは暖かく、ぽかぽかして気持ちが豊かになりました。
お金と引き換えに得られる物質的な豊かさではなく、最も贅沢な満ち足りた心の豊かさを感じました。お客様を招いてのガーデンパーティーの機会も増えそうです。
(佐藤正志)