さしがねの知恵

さしがねとは、大工さんの三種の神器ともいえる道具のひとつで、
L字型のシンプルなこの定規が、
実は知恵の塊なのです。

このコラム集は、そんな大工さんのさしがねにちなんで、
昔ながらの知恵や工夫を、今の暮らしに生かそうというコーナーです。

四季を感じることのできる暮らしや、
多少手間はかかるけれど
豊かな暮らしとは何か?というコラムや、
それ以外にもちょっとした住まいのお手入れ方法などもご紹介していきます。

第17話 ~ 冬本番・少しでもエコに暖かく過ごせたら

暖かかった11月から一変して、一気に寒さを感じられるようになりました。

最近は秋があっという間と言いますが、本当に四季が三季(秋が無く)になったようですね。

 

という訳で、朝晩は寒さが厳しくなってきました。

無理のない節電要請もあって、電力不足を解消するためにも、みんなの工夫が必要です。

 

私たちは普段から、身近にある自然環境や自然エネルギーを取り入れた住まいづくりを提案しています。

いちばん身近なものは、空から降り注ぐ太陽ですね。

夏の日差しは厄介者ですが、冬の陽だまりは人気者です。

夏の間、閉めていたカーテンを開けて、太陽の暖かい熱を家に取り込みましょう。

いつまでも夏の日除けのすだれを掛けたままにしていませんか。

さらに窓ガラスを綺麗にしたり、庭木を刈り込めば、気持ちすっきり、お部屋暖かくで一石二鳥です。

 

太陽の恵みを取り入れてくれる窓ガラスですが、夜になると、部屋の暖かい空気を奪ってしまうので、こんどは雨戸や厚めのカーテンなどを引いて外に奪われないようにしなければなりません。

 

暖めた熱をいかに逃がさないかも重要です。

住まいの窓ガラスや玄関ドアなどの外と繋がる開口部にすきまがあれば、市販の隙間テープ等で埋めることも効果大です。

 

暖かくなった空気は軽くなり上にいくものです。

足元が寒くて、顔の辺りがぽかぽかするのはこのためです。

サーキュレーターのようなファンを使って、上の暖かい空気を循環させるのも有効でしょう。

 

この冬も楽しく工夫して、なるべく化石燃料に頼らず過ごしたいですね。

いちばん暖かいのは、重ね着をすることだったりしたりして!!

 

(佐藤 正志