第7話 ~ 旬の食べ物ってなぜ良いの?
冬は、野菜が甘くなると聞きますね。
いやいや、聞くだけでなくみなさんの舌でも実感!していますよね。
なぜ、甘く感じるのか? それを食べた人に何か効果はあるのか?
知識として知ってみると もっと楽しくおいしく食べられるかもしれませんね・・・。
糖は、凍り始めの温度が低いという特性があります。
植物自身が冬の寒さや凍結に耐えるために、でんぷんを糖に変換させ、体内に蓄積させるのです。
この糖分を 甘み として人間の舌が感じるのです。
ここで、寒さ対策のために糖分の増した、ほうれん草を例にしてみると、実は、風邪予防に大切なビタミンC・Eやβカロチンも増える一方で、苦味の成分も減るとのこと。
旬のこの時にこそ、子供たちにだっておすすめしたいです。
最近は、あえて(?)自然な育て方をして、糖分やビタミンが豊富で、色は濃く縮んだようにシワシワな葉の“ちぢみほうれん草とか寒じめほうれん草”といわれる種類もあるようです。
ほうれん草を買い物かごに入れるときは、見た目や、値札の数字の大きい小さいに目をはしらせるだけでなく、この自然の摂理に忠実な野菜たちを探してみて下さいね。
寒さの中で育つ野菜は、病害虫の心配も減り、農薬の使用も減らせるといううれしい話もあります。
ほうれん草自身が、何か文献を読んで学習して、糖度を増すように指令を出したわけではないのに、素材の持つ自然の力って素晴らしい!
大量生産により早く安い商品ができるのはありがたいですが、自然の摂理を置き忘れてはいけません。
冬の野菜の甘さの話から“自然の姿を大切にするきっかけの話”、ハイッ!整いました。
(安間 稔
)